●40年度の日本「5割再エネ」へ、新エネ計画●
経済産業省がまとめた2040年度の電源構成を定め た「新エネ基本計画」原案によると、太陽光や風力 といった再生可能エネルギーの比率を最大5割に高め る。太陽光利用については、農地含めて適地をフル 活用する必要がある。温暖化ガスの40年度排出削減 目標13年度比73%減とし、家庭で7~8割、産業部門 で6割程度のCO2排出削減を目指す。
●GX支援、デジタル赤字解消も重視●
政府の脱炭素社会2040年ビジョンによると、再エ ネや原発などの脱炭素電源の供給地の近隣に、デー タセンターなど電力を大量に使う産業拠点の集積を 進める。「デジタル赤字」解消の視点も重視する。
●曲がる太陽電池に3100億円、積水化学量産●
積水化学工業は薄くて曲げられる次世代の太陽電 池「ペロブスカイト型」の量産に約3100億円を投 じ、堺市に新工場を建設する。2030年までに稼働、 生産能力は電池の発電容量で年100万キロワット分程 度。原子力発電所1基分の発電容量に相当する。
●生物多様性、世界企業の9割が意識●
米MSCIの主要企業2023年度年次報告書分析によ ると、生物多様性や自然関連に言及した割合は90% に上り、3年前に比べ約10ポイント上昇した。森林や 動植物などの生物多様性について、世界の企業が経営 課題としての意識を高めている。
●スズキ、もみ殻バイオマス技術、大阪新興と●
スズキはバイオマス事業を手掛ける新興のジカン テクノ(大阪市)と、循環経済システム実現へ共同開 発する。ジカンテクノが提携する農業プラントでもみ 殻を焼却して得られるエネルギーを活用した温暖化 ガス削減効果を検証し実用化につなげる。焼却後に 出るシリカやカーボンの活用法も検討する。
●非FIT太陽光を拡大、富士テク●
太陽光発電所開発の富士テクニカルコーポレー ション(千葉県匝瑳市)は遊休地や放置竹林を使っ た「野立て発電所」を設置、遠隔地に電力を供給す る「オフサイトPPA」モデルを展開。
●CO2と水でエチレン、AGC、カナダ新興と研究●
AGCはCO2と水からエチレンを製造する技術を持 つカナダのスタートアップ企業、サートシステムズと 共同研究を始める。AGCが製造する樹脂原料にCO2 を活用。CO2を回収・利用する技術の研究を進め、 2050年にCO2排出ゼロをめざす。
●トヨタ、上海に単独運営のレクサスEV新工場●
トヨタ自動車は中国でEVを生産する新工場を建設 する方針。上海市内で高級車「レクサス」を生産す る。トヨタとして初めて単独で建設、運営する。海外 メーカー撤退が相次ぎ外資をつなぎ留めたい中国と 単独の工場運営を目指すトヨタの思惑が一致。
●新千歳空港でSAF供給の実証、ENEOS●
ENEOSが主体となり、再生航空燃料(SAF)のサ プライチェーン構築に向けた実証事業が始まる。 ジェット燃料とSAFを混合した燃料を北海道の新千歳 空港と旭川空港に輸送・給油する。地方空港への SAF供給の課題点を洗い出し、全国展開への足がか りにする。
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