●温暖化、とける北極圏 病原菌の放出深刻に●
北極圏が気候変動に揺れている。グリーンランドは急激な気温の上昇が氷床をとかして陸地が露出し、埋蔵資源の争いだけでなく、シベリアでは永久凍土から出た病原菌やガスによる被害が出始めた。
●三菱自動車、200万円切る軽EV●
三菱自動車は2023年度までに軽自動車の商用EVを200万円未満まで約2割値下げする。仏ルノーは今秋、現行EVの半額程度の新型車を欧州で出す。大衆化で先行する中国勢との競争が激しくなる。
●コマツとホンダ、建機でも脱エンジン●
●セコム、小型EVで巡回 都内公道上で実証実験●
セコムはトヨタ自動車が開発した立ち乗りタイプの小型EVを使い、歩道や横断歩道上で巡回警備する実証実験を始めた。小型EVは歩道上の走行を認められていないが、国家戦略特区制度でヘルメットやナンバープレートを付けた走行が認められた。
●ボルボ、EV走行距離1000kmへ 20年代後半に●
スウェーデンの高級車大手ボルボ・カーは2020年代後半にEVの満充電での走行距離を1000キロメートルと現在の約2倍にする。電池セルなどの自社開発や搭載方法の工夫などで実現を目指す。
●EU、脱エンジンへ サステナブル投資から除外●
EUはCO2を排出しないゼロエミッション車ZEV以外のクルマを環境配慮の「サステナブル投資」対象から除外する。「EUタクソノミー規則」に明記する。
●脱炭素で発電コスト増、50年2倍、経産省試算●
経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会は脱炭素に向けたシナリオ分析を議論し、脱炭素により発電コストが膨らむとの試算が示された。
●さいたま市、ゼロカーボンへ出光興産と連携●
さいたま市と出光興産は連携協定を締結、2050年までに二酸化炭素排出量を実質的になくす「ゼロカーボン」の実現を目指す。市内世帯のエネルギーの地産地消や再生可能エネルギーの導入拡大を推進する。
●英、24年に石炭発電全廃へ 目標1年前倒し●
英政府は温室効果ガスを大気中に排出する従来型の石炭火力発電所を2024年9月末までに全廃する。従来の25年目標を1年前倒しする。英国は20年、風力や太陽光などを利用した再エネ発電量が43.1%。12年に4割の石炭火力は1.8%に減った。
●政府、石炭火力の輸出支援終了へ戦略見直し●
政府は2025年までのインフラ輸出の戦略を見直し、温暖化ガスの排出削減対策が取られていない石炭火力発電について新規の輸出支援を年内で終了する。米欧と足並みをそろえ、方針を転換する。
●ユーグレナ、個人所有の航空機にミドリムシ燃料●
ユーグレナはミドリムシや廃食油などを原料とするバイオジェット燃料を個人所有の航空機に導入、鹿児島空港から羽田空港まで約90分間飛行した。
●静岡ガス、バイオマス発電に50億円超●
●九電みらいエナジー、バイオマスを主役に●
九電みらいエナジーはバイオマス発電事業を拡大、共同出資の発電所が相次ぎ稼働するのに加え、2022年1月には主体的に運営する下関バイオマス発電所の営業運転を始める。燃料である木質ペレットの確保に向け、ラオスのメーカーに出資した。
●CO2からメタン 官民協議会が初会合●
経済産業省はメタネーションの官民協議会を開設した。再エネ電気を使ってつくった水素と二酸化炭素から都市ガス原料のメタンを合成する。量産の技術開発や国内外の供給網構築など議論を進める。政府は50年に都市ガスの90%を合成メタンに置き換える。
●炭素再利用、排ガスも資源 石油使わず化学原料●。
ごみ処理施設や工場などの排ガス中の炭素を化学原料に利用する「カーボンリサイクル」が実用化に近づく。積水化学工業は米スタートアップの技術を生かし、ごみ処理時の排ガスをもとにプラスチック原料をつくる実証プラントを2022年度に本格稼働する。
●ふるさと納税の返礼に「再エネ電気」国が容認●
政府は再エネ由来の電気を、返礼品として取り扱えるようにする。再エネ導入に企業版ふるさと納税を使う動きも出てきている。
●「グリーン水素」価格3分の1に●
ENEOSと千代田化工建設は製造過程でCO2を出さない「グリーン水素」の製造プラントを共同開発する。電気分解に関する独自技術を使って設備投資を抑え、水素価格を1キログラム当たり330円と、現在の3分の1程度にするのを目指す。
●エールフランス、食用油新型エコ燃料で飛行●
仏蘭エールフランスKLMが環境負荷の低い航空燃料を導入、使用済み食用油由来の燃料による試験運航をフランス―カナダ間で実施した。
●JTB子会社、MICE展開でCO2ゼロ事業●
JTBグループは国際会議や見本市など「MICE」を開催する際に、使用する電力を再エネに置き換える仕組みを事業化する。CO2排出量を実質ゼロにできるとして、SDGsを進める企業などで導入を目指す。
●政府がSDGs報告書、男女格差是正遅れ認める●
政府がまとめたSDGs報告書によると、男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」の日本の総合順位が156カ国中120位と遅れているのを認めた。