◆◆◆ＳＤＧｓの潮流◆◆◆2021.04.01

●エフオン、低質材発電 林業に貢献●　

エフオン（大分県豊後大野市）は100%国産木質チップによるバイオマス発電を手掛ける。グループ子会社の発電所の一つはチップを燃やすボイラーや発電機を回すタービン、復水器など発電用の大型設備を揃え、3万世帯分の1万8000キロワットの出力があり、2016年に稼働開始。合計4カ所に発電所がある。

●エナジープール日本、コロナ後も在宅で電力管理●

東京電力系の電力需給管理のエナジープールジャパン（東京・港）はコロナ禍の収束後も基本的に社員を在宅勤務にし、地域内の電力過不足を調整する。再生エネルギーの増加で重要になってきた需給管理を働きやすい環境にして事業拡大を目指す。

●宮城県東松島市の電力事業法人、地域の活力源に●

一般社団法人東松島みらいとし機構（同市、HOPE）は同市内の市役所や小中学校などの公共施設、JAや漁協の約500カ所に電力を販売している。地域活性化の原動力を目指している。

●女性誌のSDGs特集が好調●

ファッションや美容、グルメ情報中心のイメージが強い女性誌に異変!!　「Hanako」「VERY」「sweet」「ViVi」など有力誌が2020年から「サステナビリティー」や「SDGs」を特集する誌面に注力している。

●米ジャスト、培養和牛肉量産3年でめど●

2020年12月、米イート・ジャストがシンガポール政府から世界で初めて培養肉の販売認可を受け、レストランで培養チキンナゲットの提供を始めた。同社は日本の鳥山畜産食品と「培養和牛」も開発中だ。

●SDGs事業化コンサル、西日本シティ銀など●

西日本シティ銀行は九州博報堂（福岡市）と業務提携し、企業を対象にSDGsの事業化に向けたコンサルティング事業を始める。新コンサル事業「SDGs事業アイデア発想塾」を4月から開始する。料金は人数や時間によって異なるが、参加人数20人で研修に6時間をかけるプランだと約30万円を想定。

●鴻海EV 1200社連携、日本の部品・ソフト大手も●

台湾の鴻海（ホンハイ）精密工業によると同社の電気自動車事業に協力を表明したサプライヤーが1200社超に達した。日本の日本電産をはじめソフトウエアや自動車部品の世界大手が名を連ねる。米アップルのiPhone生産受託で成長した実績があるだけに、部品メーカーなども高い関心を寄せる。

●ユーグレナのバイオ燃料、まだ廃油原料●

　ユーグレナは「バイオジェット燃料が完成した」と発表したが、主原料は廃食用油で、ユーグレナの主力である藻類のミドリムシ由来の脂質はわずかしか含んでない。これまで同社は、バイオディーゼル燃料をバスなどに供給、「本命」であるジェット機向けでも規格を満たしたが、「藻」由来には道は遠い。

●エアロジーラボ、バイオ燃料対応のドローン●

ドローン開発のエアロジーラボ（大阪府箕面市）は主に脱炭素に取り組む企業や自治体を狙いにバイオ燃料対応製品を発売する。物を積まずに風が無い状態なら150分続けて飛べる。価格は税別で450万円。

●ミツカン、SDGs商品の売り上げ8倍●

ミツカングループはSDGｓ対応の「ZENB（ゼンブ）」の売上を大きく伸ばしている。普通は捨ててしまう植物の皮や芯・さやなども捨てずに「全部」使用することで環境負荷や食品ロスを減らし、素材本来のおいしさや栄養素を引き出す。

●神戸市、21年度1500億円分全額をSDGs債に●

神戸市は2021年度の市債全額1500億円を「SDGs債」として発行する。神戸市策定の5カ年計画がSDGsの達成に資するとの評価を第三者機関から取得した。

●三菱重工、水素4000億円市場を狙う●

三菱重工業は欧米で水素製造関連事業に相次いで参画した。再生エネルギーから水素などを製造する技術を持つ複数の企業に出資。2021年3月期の案件は既に10件以上。再生エネが普及する欧米は水素製造で先行する。4000億円程度の関連市場に照準を合わせ、将来的に自社の発電設備の販売につなげる。

●代替肉、イオンや日本ハム参入、市場熱く●

大豆などを使う植物肉や、動物の細胞を使った培養肉といった「新世代ミート」の取り組みが広がっている。世界の人口増加による将来のたんぱく質不足、畜産の拡大による環境負荷の懸念、健康意識の高まりが市場を拡大する。

●味の素、植物肉に革命、アミノ酸の知見活用●

味の素調味料で培ってきたノウハウを植物肉に注ぎ込み、本物の肉の味や食感に近づけた食材を提供している。植物肉市場に参入する小売り大手や外食、食品メーカーの裏で活躍する強力な「黒子役」である。

●捨てるキノコ菌床、肥料で再利用●

岐阜県地盤の十六銀行が仲介し、役割を終えたシイタケなどの菌床を農家、養鶏場向けの有機堆肥として再利用しようと、中部のキノコ製造会社と堆肥メーカーがタッグを組んだ。